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オッセオインテグレーション インプラントの歴史

オッセオインテグレーションの定義

 
イメージオッセオインテグレーション(ossseointegration)とは,「osseous」という「骨の」という意味の単語と、「integration」という「統合」という意味の単語を組み合わせた造語です。
また、オッセオインテグレーション(ossseointegration)とは、「生活を営んでる骨組織とインプラント光学顕微鏡レベルで、直接密着し、持続的な結合状態を示し、インプラントに加わった力が直接、骨に伝達される状態である」と定義されています。
 

オッセオインテグレーションの歴史

 
1952年に医学者Brånemark(ブローネマルク)は、スウェーデンにある母校ルント大学医学部の研究室で、骨と骨髄の中の血液循環を研究をしていました。研究を進めていくうちに、実際に生きている骨の中に特殊な顕微鏡を埋め込んで、その中を観察しました。この特殊な装置にチタンが使われ、ウサギの足の骨に埋め込み観察しました。数ヶ月にわたり研究し、実験装置を再利用するために、取り外そうとしたところ、外すことができないのです。この実験装置に骨が密着して骨の一部になっているようであることがわかりました。この偶然の発見が後にオッセオインテグレーションの基礎となりました。

1960年代にはいり、チタンに対して人間が拒否反応が示さないことが明らかになったのです。またBrånemarkらはビーグル犬の顎にインプラントを埋め込む実験を行い、早期に力を加えるとインプラントが緩んでしまい、3〜6ヶ月安静にしておくと骨と密着することも発見しました。いったん、骨と密着したインプラントに大きい力を加えても抵抗できることも確認しました。

1965年に動物実験のデーターもまとまり、初めて患者さんにインプラント治療が行われました。現在でもこの患者さんのインプラントは機能しているそうです。

15年間にわたって臨床データーを蓄積し、その結果を1981年に学術誌に発表しました。
彼らの臨床データーは上顎か下顎に全て歯が1本もない人を対象にされています。
371名の患者の410の無歯顎に2768本のインプラントを埋め込まれました。

 

残存したインプラントの本数と比率

 
  上顎 下顎
全期間 1年後 3年後 全期間 1年後 3年後
開発期(3年) 111本 48% 61% 53% 123本 63% 79% 74%
確立期T(3年) 383本 81% 84% 82% 385本 91% 91% 91%
確立期U(9年) 243本 88%     388本 97%    
Adell R, et al.A 15-year study of osseointegrated implants in the treatment
of the edentulous jaw. Int J Oral Surg 1981; 10 :387-416.より改変引用
 
※開発期は動物実験などを通して蓄積したデーターをもとに、実際の治療に応用を始めた時期で、確立期は、開発期の経験をもとに改良が加えられ、インプラントの残存数が増加しています。
インプラントの残存数とインプラント治療の成功率は区別する必要があります。この論文で対象になった患者さんは、歯が1本もない場合で、最低4〜6本のインプラントが存在すればブリッジが可能で、入れ歯を回避できます。歯が1本もないシビアな患者の場合などは、あらかじめ多めのインプラントを埋入し、骨結合したインプラントでブリッジを行い、再手術のリスクをなくすのです。また予定より多く骨結合した場合も使用しないインプラント(スリーピングインプラント)として、いわば保険をかけておくのです。またこのスリーピングインプラントは現在土台として使用しているインプラントが駄目になった場合でも、すぐに使用できる利点があります。
 

インプラント(継続して安定したブリッジ)の成功率

 
  上顎 下顎
開発期(3年) 79% 100%
確立期T(3年) 89% 100%
確立期U(9年) 96% 100%
Adell R, et al.A 15-year study of osseointegrated implants in the treatment
of the edentulous jaw. Int J Oral Surg 1981; 10 :387-416.より改変引用
 
※上顎の方が少し成功率が劣っています。これは上顎の骨は柔らかいのが原因と言われていますが、現在では、インプラントの改良(手術の方法も含め)が加えられ、上顎と下顎の成功率に差はほとんどなくなってきています。
 
最近のインプラントの生存率については、インプラントはどれくらいもつのか?を参照ください。
 
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