「顎の骨が少ないので、インプラント治療はできない。」と他院で言われたと患者様が来院されることがありますが、骨造成を併用すればインプラント治療も可能になりますのでご紹介いたします。
骨再生誘導法(GBR法)は1988年からBuser Dらによって臨床テストがはじまり、現在では 術式や生体材料が改善され、予知性が非常に高い方法になっています。
この方法は歯周組織再生誘導法(GTR法)の応用で、手術により遮断膜を歯肉の下に設置し骨の再生するスペースに骨移植を行います。このスペースを作ってやることで歯肉が入り込むのを防ぎ、骨の再生を促すのです。手術時間は30~60分程度です。
上記の模式図は、水平的(骨幅)の骨造成で、比較的簡単です。
今回は、難易度の高い垂直的骨造成(骨の高さ)と同時に水平的骨造成のケースをご紹介いたします。
下の写真の矢印の箇所は、歯周病のため抜歯されたので骨の高さが減少しています。
①歯肉を剥離後骨幅と高さが
著しく減少しています。
②移植骨がつぶれないように
チタンピンを植立します。
③骨移植をおこない、
この後に遮断膜を設置します。
④骨移植後の6ヶ後に、
十分な骨の再生が認められ、
インプラント埋入することができました。
術直前のCT画像
著しく骨が減少しています。
術後のCT画像
骨移植後6ヶ月、骨は再生しています。