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二酸化炭素濃度計測器を導入いたしました。

医療法人社団 福富会・福富歯科クリニック

二酸化炭素濃度計測器を導入いたしました。

更新日: カテゴリ:お知らせ

当院では、厚労省の参考資料に基づいて、昨年度より待合室と診療室、そしてクラスター報告の多いスタッフルームの5ヵ所で二酸化炭素濃度計を導入することにしました。常時計測することにより換気をコントロールしています。

厚生労働省(2020)は、感染症対策としての換気回数及び必要換気量の基準に関する文献をまとめています。

これによると、一人あたり毎時30㎥は、「換気の悪い密閉空間」を改善するための必要換気量として、一定の合理性を有するとしています。

その根拠として、CDC(2003)やWHO(2009)が急性呼吸器感染症患者の隔離施設の基準の根拠としている文献において「結核とはしかの拡散」と「換気回数」が毎時2回未満の診療室の間に関連が見られたという報告Menzies et al.(2000)、Bloch et al.(1985)をあげています。国内の文献では、豊田(2003)が中学校での結核集団感染において、教室の換気数が毎時1.6~1.8回と少なかったことを指摘しています。

新型コロナウイルス感染症のクラスター発生した施設については、換気数が報告されている文献は少ないですが、広州のレストランの調査(Li et al.2020)では、店内の換気回数は毎時0.57~0.77回と極端に少なかったと報告しています。

人体から発生するCO2(二酸化炭素)に基づき計算すると、室内の二酸化炭素濃度を1000ppmに維持することは、一人あたりの換気量として毎時約30㎥を確保することに相当する(空気調和・衛星工学、1972)。

ビル管理法の空気基準においては、換気量ではなく、二酸化炭素の濃度を1000ppm以下とすることを規定し、二酸化炭素濃度を定期的測定することを求めています。

CO2濃度の複数施設の計測によると、(参考)

普通電車(満員、他人との距離あり) 1417ppm
飛行機(機内満席、離陸直前) 2107ppm
飛行機(機内満席、水平飛行中) 709ppm
6~8畳
個人宅にて計測
(マンション外気口解放、二人で就寝の朝)
1450ppm
病院やクリニックにおいては、上記以上のものが求められています。病院空調設備設計のガイドラインによると一般病室および待合室は1時間に6回の換気が求められており、そのうち外気が2回です。

 

当院の空気環境は、換気扇による外気が1時間に2回以上、メディカルライトエアーによって8.1回、既存の空気清浄器などにより7.3回、合計では1時間に17回以上も空気が循環しクリーンになっている計算になります。

 

つまり3分30秒に1回は空気が循環しクリーンになっていることになります。これは窓を閉め切っての数値で、ガイドラインの手術室や易感染症患者室の15回を超える数値です。これに加えて、外部排気型の口腔外バキュームを各診療ユニットに設置していますので、さらにクリーンな空気環境です。

*ウイルスの活性は温度と湿度にも関係します。冬場は換気すると湿度が極端に下がります。適正な換気を行うと加湿しても適正湿度を保つのは難しいのですが、当院では6か所で湿度をモニターし、適応畳数の約3~5倍の加湿能力で適正湿度も保っています。

「感染対策の徹底」という抽象的な言葉ではなく、具体的に何をしているか、「安心」という情緒的な言葉でなく、科学に裏付けた「安全」を目指していきたいと思います。

今後、当ブログでも正しい空気清浄器の選び方などを詳しく掲載していく予定です。

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