睡眠歯科(睡眠時無呼吸症候群・いびき)についてのページを更新いたしました。
近年、子供のいびきや睡眠時無呼吸症候群で耳鼻咽喉科などからも矯正治療の依頼を受けるようになってきています。この疾患は子供の顎の発達(矯正治療)と深い関係があるので解説いたします。
更新日: 2021年2月19日 カテゴリ:院長ブログ
睡眠歯科(睡眠時無呼吸症候群・いびき)についてのページを更新いたしました。
近年、子供のいびきや睡眠時無呼吸症候群で耳鼻咽喉科などからも矯正治療の依頼を受けるようになってきています。この疾患は子供の顎の発達(矯正治療)と深い関係があるので解説いたします。
更新日: 2021年1月26日 カテゴリ:お知らせ
2015年より口腔内スキャナー(CERECオムニカム)を導入していましたが、2021年1月より、現時点で最も精度が良いと言われている最新式のCERECプライムスキャンを追加導入いたしました。
プライムスキャンが衝撃的なのは、何といっても精度とスキャンスピードです。
スキャンスピードは従来の4倍、精度も後述しますが別次元です。
デジタルトランスフォーメーションの進化はとても早く、変革していくことが求められています。現在の歯科治療は精度のよいマイクロスコープ診療も日常的になっており、したがってどの機種でスキャンしたかも重要な時代になってきています。実際に同じ被写体を撮影して作製された被せ物を拡大視野で見ると精度の差を感じます。
プライムスキャンは、拡張性があり様々な事ができるようになりました。セラミックの被せ物やマウスピース矯正がより簡便に精度よくで行うことができるようになりました。
医療先進国ドイツからやってきた、コンピューターによってセラミックの詰め物、かぶせ物を設計・製作するシステムです。
小型の3D光学カメラを使用してお口の中を撮影(スキャン)し、歯の形をモニター上に立体再現します。そのあとはコンピューターの3D画面上にて修復物を設計し、加工機を使って詰め物、かぶせ物を削り出します。
モニター上で、あらゆる角度から噛み合う部分や形を微調整して、患者さん固有の理想的な歯の形をデザインします。歯のデザインができたら、さまざまな色のセラミックブロックから最も適した色のものを選びます。
器械(ミリングマシン)が設計データをもとにセラミックブロックを削り出します。その場でみるみるうちにセラミックの歯が出来上がります。出来上がった詰め物、かぶせ物をお口の中にセットし、治療完了。最短1回の通院で治療が終わります。
かぶせ物の装着まで最短で60分で終了!
金属を使わないから金属アレルギーの心配がなく、前歯も奥歯も自然な美しい白い歯を維持できます。
歯とセラミックを接着剤でしっかり密着させるので、歯とセラミックの間に隙間ができにくく、虫歯の再発リスクが低いことが立証されています。また、金属修復治療に比べ、セラミックはプラーク(歯垢)がつきにくい素材です。
不快なあの型取りもなく、小型なカメラでお口の中をスキャンするだけ!CERECなら、最短1回の通院「ワンビジットトリートメント」で、その場でセラミックの歯がお口に入ります。(素材による)
素材によりますが、¥66,000~110,000(税込み)
高品質なCAD・CAMセラミックはキレイが長持ち。規格生産されたブロックを使用するので、高い耐久性を持ちます。また天然歯とほぼ同じ硬さだから、噛みごごちがとても自然です。
臨床研究によれば、15年予後の残存率は通常の治療が約68%に対し、セラミック治療は約93%と非常に高い結果を出しています。プラスティック系の材料と違い、経年的な変色がほとんど見られないのも特徴で、あなたのお口のキレイを長持ちさせます。
歯科治療での詰め物やかぶせ物は、僅かなズレでもフィット感がなくなり隙間ができてしまいますので、口腔内スキャナーの精度は重要な要素です。
大学のMehl教授の2019年の各メーカーの比較研究では、光印象での真度(実寸とどれだけ近いか)と精度(複数回の計測時の偏差)がともにプライムスキャンが優れていることが示されています。
各口腔内スキャナーが示す円が図表の中心に近いほど真度が高く、円が小さいほど精度が高いことを示しています。
プライムスキャンによる口腔内撮影にて、透明なマウスピースを作製して矯正治療ができます。
更新日: 2021年1月21日 カテゴリ:院長ブログ
更新日: 2021年1月12日 カテゴリ:院長ブログ
冬場の適正換気量を維持すると通常加湿では湿度が保てないことが判明しましたので(2020)、当院では温度と湿度をモニターし、適応畳数の3~5倍の加湿器で適正湿度(40~60%)を保っています。
冬は乾燥しやすい季節です。湿度が下がると、放出された飛沫は水分を奪われて軽くなり、遠くまで漂う飛沫の数が増えます。理化学研究所のスーパーコンピューター「富岳」によるシュミレーションの結果、1.8m前方にいる人に届く飛沫の個数は、湿度30%以下では湿度90%のときの3倍程度増えることがわかりました。
WHO等により、室温温度の下限値を18℃とすることは、一般住民の健康を維持するためのバランスのとれたものと推奨されています。また、40%を相対湿度の下限値とすることは、新型コロナウイルス感染症の拡大防止のため、現時点の知見では妥当と判断されています。
厚生労働省新型コロナウイルス感染症対策推進本部では、冬季の外気温が低い環境下において、換気の悪い密閉空間の改善と適切な室温及び相対湿度の維持をどのように両立するかについて、有識者の意見、文献、国際機関の基準、国内法令基準を考察し以下のようにまとめています。
WHO(2018)は、低い室内温度は、冬期の死亡率や呼吸器系疾患等の罹患率の増加に寄与すること、特に高齢者については、呼吸器系と循環器系の疾患であり、子供については呼吸器疾患がほとんどであるとしています。
呼吸器系疾患及び循環器系疾患に関する文献的レビュー結果を踏まえ、18℃は室温の下限値として、一般住民の健康を守るために安全でバランスのとれたものであると推奨しています。
ビル管理法においても、相対湿度の下限値として40%を採用しています。
その根拠の一つとして、インフルエンザウイルスの不活性化率が最も高い相対湿度は40~60%にあるとの報告(Shaffer et al.1976)や、感染症患者から排出される飛沫中のインフルエンザウイルスを3時間で不活化するには、室温18℃の場合、相対湿度が50%~60%とすることが必要との報告があります(中山 2009)。
エアロゾル状態での新型コロナウイルスの不活性化率と相対湿度との関係については、条件によって異なる結果が報告されています。
Dabisch et al.(2020)は、日光を遮断した状況下における室温20度での新型コロナウイルスのエアロゾル不活化率は相対湿度70%のときに有意に高くなることを報告しています。
Smither et al.(2020)は、細胞培養地(TCM)を使用したエアロゾルと人工唾液を使用したエアロゾルについて、日光を遮断した条件下での生存率を調べたところ、TCMについては、相対湿度40~60%の生存率は68~88%の時より高く、人工唾液の場合は逆の結果となったと報告しています。
Biryukov(2020)らは、物体表面における新型コロナウイルスの半減期を比較した研究で、物体の材質の違い(ステンレス鋼、プラスチック、ニトリル手袋)による有意な違いは認められないが、24℃におけるは半減期は、60%及び80%の時の半減期と比較して有意に長かったと報告しています。
当院では、厚労省の参考資料に基づいて、昨年度より待合室と診療室、そしてクラスター報告の多いスタッフルームの5ヵ所で二酸化炭素濃度計を導入することにしました。常時計測することにより換気をコントロールしています。
厚生労働省(2020)は、感染症対策としての換気回数及び必要換気量の基準に関する文献をまとめています。
これによると、一人あたり毎時30㎥は、「換気の悪い密閉空間」を改善するための必要換気量として、一定の合理性を有するとしています。
その根拠として、CDC(2003)やWHO(2009)が急性呼吸器感染症患者の隔離施設の基準の根拠としている文献において「結核とはしかの拡散」と「換気回数」が毎時2回未満の診療室の間に関連が見られたという報告Menzies et al.(2000)、Bloch et al.(1985)をあげています。国内の文献では、豊田(2003)が中学校での結核集団感染において、教室の換気数が毎時1.6~1.8回と少なかったことを指摘しています。
新型コロナウイルス感染症のクラスター発生した施設については、換気数が報告されている文献は少ないですが、広州のレストランの調査(Li et al.2020)では、店内の換気回数は毎時0.57~0.77回と極端に少なかったと報告しています。
人体から発生するCO2(二酸化炭素)に基づき計算すると、室内の二酸化炭素濃度を1000ppmに維持することは、一人あたりの換気量として毎時約30㎥を確保することに相当する(空気調和・衛星工学、1972)。
ビル管理法の空気基準においては、換気量ではなく、二酸化炭素の濃度を1000ppm以下とすることを規定し、二酸化炭素濃度を定期的測定することを求めています。
CO2濃度の複数施設の計測によると、(参考)
普通電車(満員、他人との距離あり) | 1417ppm |
---|---|
飛行機(機内満席、離陸直前) | 2107ppm |
飛行機(機内満席、水平飛行中) | 709ppm |
6~8畳 個人宅にて計測 (マンション外気口解放、二人で就寝の朝) |
1450ppm |
*ウイルスの活性は温度と湿度にも関係します。冬場は換気すると湿度が極端に下がります。適正な換気を行うと加湿しても適正湿度を保つのは難しいのですが、当院では6か所で湿度をモニターし、適応畳数の約3~5倍の加湿能力で適正湿度も保っています。
「感染対策の徹底」という抽象的な言葉ではなく、具体的に何をしているか、「安心」という情緒的な言葉でなく、科学に裏付けた「安全」を目指していきたいと思います。
今後、当ブログでも正しい空気清浄器の選び方などを詳しく掲載していく予定です。
更新日: 2020年12月25日 カテゴリ:院長ブログ
根管治療は、大きく分けて、抜髄(神経の除去)と感染根管治療に分けられます。
初めての根管治療(Initial treatment)の時、ラバーダム防湿法やマイクロスコープなどを使用して治療すれば、再治療の確率もかなり減少させることができるのです。
残念ながら日本では再治療が圧倒的に多いと言われていて難易度も上がります。ここではInitial treatmentの抜髄をご紹介します。
虫歯が大きい時・不可逆性歯髄炎などの時は、歯髄(歯の神経)をとらなくてはいけなくなることがあります。
注射の痛みを和らげるため表面麻酔をし、その後に麻酔注射をします。
治療する歯にラバーダムというゴムのシートをかけて口腔内の唾液が侵入しないようにします。
唾液が侵入してしまうと細菌が入り込み治療は失敗に終わることがあります。
マイクロスコープ下でう蝕検知液という虫歯を染め出す液体で確認しながら、虫歯や感染源を徹底的に除去します。
根管の入り口付近をリーマーやファイルと呼ばれる器具が入り易い形態に整えた後に、電気の抵抗値などを利用して根管の長さを計測します。(図4)
長さが決まれば、ニッケルチタンロータリーファイルで根管を拡大し、神経や汚染物質を取り除き、消毒しやすい大きさにします。
何種類かの消毒液を使用し、根管内を徹底的に消毒します。
根管内に薬を入れて数日おきます。
根管の先までゴムのような薬剤などを緊密に詰め込みます。バイ菌が繁殖するスペースをなくすためです。(図5)
X線で根管充填の具合を確認して、終了です。
奥歯などは、1本の歯に根管が4つ以上あることも多く、マイクロスコープの強拡大で確認しないと見逃されてしまうこともあります。
ルーぺでは目線と光が同軸で入らないので、直径1mm以下の狭くて暗い根管の中に影ができ、よく見えないのです。
その点マイクロスコープは光が目線と同軸で入るので影ができず、よく見えるのです。
もちろん拡大率も違い、より正確で精密に治療ができるので再治療が少なくなります。
マイクロスコープは肉眼では見えない、歯の破折の発見や根管治療(根の治療)には非常に威力を発揮します。アメリカでは1998年に根管治療の専門医は、マイクロスコープを使用することが義務づけられています。
更新日: 2020年12月7日 カテゴリ:お知らせ
睡眠時の歯ぎしり検査(ウェアラブル筋電計)を導入いたしました。
睡眠時の歯ぎしり(ブラキシズム)は様々な歯科疾患のリスクファクターとされています。 お口の中の被せ物の脱離や破壊、歯周病の悪化の要因、顎関節症など対策を講じるために、睡眠時の歯ぎしりを筋電計で把握することは、 患者様の良好な予後を得るためには重要です。
今までは、歯ぎしり音、起床時の顎の痛みなどの問診や、口腔内所見(歯の摩耗など)によって「歯ぎしり有り」と判断されていましたが、客観性や正診率が不十分と言われています。
ウェアラブル筋電計は軽量で小型に設計されているので、 患者様自身による自宅での筋電図測定が非常に手軽に行うことができ、客観的に重症度の評価ができます。
睡眠時筋電計歯ぎしり検査が保険導入された理由は、歯ぎしりに対する口腔内装置(ナイトガードと呼ばれるマウスピース)による不要な治療が行われていることが少なくないことがわかってきた背景があります。今までの診断は臨床所見や問診で行われていて、実際は歯ぎしりをしていない患者までが歯ぎしり患者と過剰に診断されていたことが研究で明らかになってきました。
睡眠時のブラキシズム(歯ぎしり)の臨床診断基準(ICSD3)で歯ぎしり有りと判断された患者のうちの20~30%が筋電計検査では歯ぎしりと判断される範囲には入ってこなかったことは報告されています。
歯の摩耗は、過去にすり減った形跡に過ぎない場合もあるので、現在進行形の歯ぎしり患者かどうか、歯ぎしりをしていればどの程度かの判断、評価を筋電計検査で行うことは重要と考えられるようになっています。
当院では、できるだけ正確な診断をするために、睡眠時筋電計検査に加えて、様々な問診や診査を行い、睡眠衛生指導なども行っています。
歯ぎしりは睡眠が浅いステージで発生し、歯ぎしりのリスクのある基礎疾患や薬、どの問診や診査内容が感度と特異度が高いかは研究で徐々にわかってきています。歯ぎしり対策としては、ぐっすり眠ること(睡眠の質)とナイトガードで歯を守ることです。ナイトガード(マウスピース)を作製する前に正しい知識と診断が大切です。
また、当院では睡眠時無呼吸症候群の歯科的治療やボツリヌス治療、メラトニンの処方にも対応しておりますので、ブログに更新予定です
更新日: 2020年12月1日 カテゴリ:院長ブログ
非歯原性歯痛(ひしげんせいしつう)とは、歯が原因でない歯痛のことです。歯を疼痛発生源としないにもかかわらず「歯痛」と感じられる疾患が多くあり、これらによって生じる「歯痛」を非歯原性歯痛と呼びます。
この疾患は歯に原因がないので、歯科治療をしても治らないばかりか、悪化することがあります。早期の診断が重要です。慢性化すると治りにくくなります。
非歯原性歯痛は、今世紀に入って確立された新しい概念であり、まだ一般開業医の先生方には十分に認知されているとは言えないとのことで啓発ポスターを作成することになったそうです。
当院では、コロナ禍でこのようなお悩みで来院される方が多くなっています。この疾患で来院にされる方は、根管治療、噛み合わせ治療やマウスピース、抜歯をしたのに痛みが引かない、などと訴え来院される方が多いです。
日本口腔顔面痛学会は、非歯原性歯痛を以下の8つに分類しています。
*非歯原性歯痛診療ガイドライン.改定版(2019)より
*顎関節症も口腔顔面痛の一分野ですが、初期に適切な治療を受けておらず難治化している患者さんも来院されていますので、今後ブログに掲載していく予定です。
「知らない病気は診断できない!」
更新日: 2020年11月30日 カテゴリ:お知らせ
12月3日(木) 休診
12月10日(木) 診療
12月17日(木) 休診
12月24日(木) 休診 相模原市乳幼児歯科健診
12月28日(月) 午前診療・午後から休診
12月29日(火)~1月3日(日) 休診
更新日: 2020年11月25日 カテゴリ:院長ブログ
欠損部の治療選択は、一般的には下記3つの方法が多いかと思います。
①と②は残っている歯に負担がかかるのでなるべく回避したい治療法です。
そこで、当院では、まず最初に自家歯牙移植や欠損部に歯を移動させる矯正治療を検討します。
この症例のように、矯正治療を上手に取り入れれば、ブリッジやインプラントを回避できるのです。しかも歯列がキレイになり審美的な改善、そして歯磨きが容易になります。
当院では、このように部分的な矯正治療も取り入れ、歯の長期保存のみならず、口腔単位での長期安定を考えた治療に取り組んでいます。
患者様に様々な治療法を提示し、その方にとって最適な治療を提供できるように努めています。
お悩みの方はお気軽にご相談ください。