タバコに含まれるニコチンは血管を収縮させる作用があるため、歯茎が炎症を起こしても出血が抑えられ、気付かないうちに進行してしまうことが多いのです。
歯周病(歯槽膿漏)は、基本的に細菌(プラーク)による感染症です。しかしながら、その発症と進行には多くの危険因子(リスクファクター)が関係しています。そのうち、喫煙(たばこ)は歯周病(歯槽膿漏)の最も重大な危険因子で、歯周病(歯槽膿漏)の発症と進行を早めてしまうのです。

タバコに含まれるニコチンは血管を収縮させる作用があるため、歯茎が炎症を起こしても出血が抑えられ、気付かないうちに進行してしまうことが多いのです。
さらにニコチンは、歯根面を覆っているセメント質と結合する性質があるため、スケーリング・ルートプレーニングといった歯周病治療をしても非常に治りにくいのです。また、白血球や線維芽細胞(歯茎を作る細胞)の機能を低下させてしまいます。
これらの相乗効果によって、喫煙者の歯周病(歯槽膿漏)は治りにくいのです。
喫煙量が、1日10本以上になると歯周病(歯槽膿漏)になる危険率が5.7倍に跳ね上がると報告されています(Haber and Kent 1992)。
また、喫煙者は非喫煙者よりも6倍以上の割合で歯周組織の喪失が存在しており(Ismail ALら 1990)、喫煙者は非喫煙者と比較して2倍の早さで骨の喪失が起こることが報告されています(Bolin Aら 2000)。
喫煙は、歯周病(歯槽膿漏)が治りにくいと言われています。どれくらい治りが悪いのか?比較した論文を紹介します。
歯周ポケットが5mm以上の喫煙者と非喫煙者(60人:83人)を対象とし、スケーリング・ルートプレーニングを行い、3ヶ月後の治療効果を比較した研究です。
Grossi SG, Skrepcinski FB, Decaro T,et al;.responce to periodontal therapy in diabetics and smokers. J periodontol 1996;67:1094-1102.
1日10本以上の喫煙者(20人・32箇所)と非喫煙者(31人39箇所)を対象とし、歯周組織再生誘導法(GTR法)を行い、1年後に治療効果を比較した研究です。
Tonetti MS, Pini-Prato G, Cortellini P. Effect of cigarette smoking on periodontal healing following GTR in infrabony defects: a preliminary retrospective study. J Clin Periodontol 1995;22(3)229-234.
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